1.下準備
下準備にはさらに細かく分けて下記のように6つの課程があります。
1)原木選定、伐採 2)木取り 3) 皮むき、墨掛け 4)挽き割り 5)製材 6)乾燥
箏の原木は必要な条件(弦の数により最低直径60cm以上、樹齢約20年以上)を選び伐採される。主な産地は国内では新潟県、秋田県、福島県会津、国外では中国やカナダで寒冷地で育った目が詰まっていて重い桐材が利用される。 又、幹の皮に近い部分と、芯の部分は利用されない。丸太からの箏の本体となる木(甲羅)のとり方によって、一本の木から取れる甲羅の本数や木目が異なる。墨掛けは木材の切り口に切り出しの線を入れる作業で、木によって木目や大きさが違うので、その木にあった墨掛けが行われる。
木取り
木取りとは丸太から製材する作業のことをいい、取り口により仕上がり時の甲羅の目の出方や取れる板目(箏)の本数が決まる。
黒掛け
墨掛け道理に木を切ることを挽き割りと言う。引き割りされた木材はさらに箏の原型に製材され、湿気とアクを抜くために三年から五年、天日で乾燥されて下準備が終了する。